誰にでも憧れのスターや歌手や俳優がいる…。
遠い昔から自分なりに辿ってみた、そしたらやっぱり!長きに渡って愛した人はこの人しかいない。『萩原健一』最近はちょっと何処かへ行っちゃった感があるが…(お〜い!戻って来い〜!)
溯ること小学4、5年の頃(昭和のいい季節)兄が中学生。世間ではグループ・サウンズが大流行り!みんなそれぞれに好きなグループがいたな〜とにかく山程いた。(因に僕の師匠「加川 良」もG.S出身だ。)その頃、阪本兄弟は野球は巨人、プロレスは馬場+大木金太郎コンビ、ボクシングは西城正三etc.で、グループ・サウンズは『テンプターズ』だった。なにがなんでもテンプターズだった。兄弟二人で共有してた部屋の壁は一面、天井にもテンプターズやショーケンのポスター、切り抜きだらけだった。誰が見ても姉妹の部屋?という感じだった。二人してテレビの前で『ひゃ〜!ショーケン〜!』完全にイカれてた失神寸前だった。ほうき一本で彼らになりきれたし何処へでも行けそうな浮遊感な日々…。
やがてG.Sブームも終わり、彼は俳優の道を歩む。僕の彼への情熱は何も冷めてなかった…TV『太陽に吠えろ』『勝海舟』『風の中のあいつ』『新宿さすらい節』『傷だらけの天使』『前略おふくろ様』『祭ばやしが聞こえる』『ガラスの知恵の輪』『君は海を見たか』etc.
映画『約束』『股旅』『化石の森』『青春の蹉跌』『雨のアムステルダム』『アフリカの光』『影武者』etc 当時、唯一の映画館「楽天座」が全焼してしまった僕の街ではテレビだけが頼りだった。『太陽に吠えろ』も『傷だらけの天使』もカッコよかったけど、やっぱりサブちゃんが好きだった『前略おふくろ様』料亭の見習い料理人で四畳半に住み、遠い田舎の母親を想い、近所で働くこれまた人情の固まりのような人達との日々や恋を描く。この作品で僕は初めて脚本家という存在を知る。そう「倉本 聡」である。脚本や監督でドラマをチョイスするというコトを覚えた。倉本作品にどれだけ助けられたかわからない。助かっています、あなたには…。
萩原健一…どこかクールで寂し気でお洒落で一匹狼的なところに完全にイカれてた。自分には無いモノを彼に託してたのかも知れない。ありがとうサブちゃん!